インターナル・コミュニケーションを導入する5つのメリット

「インターナル・コミュニケーションを導入したいが、理解が得られない」、「そもそもやるメリットは何?」と感じている経営者や担当者の方も多いのではないでしょうか。今回は、インターナル・コミュニケーションを導入・強化する上で知っておきたい5つの主なメリットについてご紹介します。

メリット1:業務効率・生産性の向上

最近の海外の調査によると、インターナル・コミュニケーションを最適化した企業では、効率性、コンプライアンス、顧客満足度が向上し、リスクや離職率を低下させたという結果がでています。また、モバイルテクノロジーを活用するとインターナル・コミュニケーションが向上し、多様な領域においてROI(費用対効果)が向上するとの結果も出ているようです。

参照)Harvard Business Review “The Business Case for an Employee Communication App”

新型コロナウイルス感染症の拡大により、組織内のデジタル化が進む中、インターナル・コミュニケーションにもデジタルテクノロジーを取り入れ、オンラインと対面での「ハイブリッド型」の施策を取り入れることも効果的でしょう。

弊社では、MotifyHRTunagなど、インターナル・コミュニケーションを促進させるデジタルツールを提供する事業者とともにソリューションを提供しています。詳しくは、こちら

メリット2:モチベーションの向上

近年の調査では、85%の従業員が、「役員や経営者が、定期的に企業の最新情報やアップデートを伝えてくれるとやる気が向上する」と回答したという結果が報告されています。

(参照:smarp “Internal Communication: Definition, Challenges and Top Reasons Why It’s More Important than Ever”)

多くの場合、組織の戦略設定などは、経営者や役員のみのクローズドな空間で協議され、施策レベルに落とし込んだ後で従業員に共有されるケースが多いのではないでしょうか。また、自社の事業戦略やニュースをプレスリリースやメディアで知ったという社員も少なくないでしょう。

従業員は、経営者が想定する以上に「なぜ」を知りたがっているものです。「なぜ」このような事業判断をしたのか、「なぜ」このような新たな施策が導入されるのか、その理由が十分に説明されない場合、従業員は「組織にの大きな変化にとって自分は重要ではない」というメッセージを受け取る場合があります。

モチベーションを低下させないためにも、定期的に企業の最新の動向や現状が、(望ましくは)トップや役員の言葉で従業員に伝達されることが理想です。

メリット3:リスクや危機管理への効果

経営者・マネジャー・従業員のボトムアップとトップダウンのコミュニケーションが機能していると、現場で起こっているリスクを早々に把握し、然るべき対策がとりやすくなります。

また、平時にトップと従業員のコミュニケーションが確立されている場合、例えば組織が大きな変化に直面した際にも、通常のコミュニケーションルートを用いて伝えることができ、心理的なショックや変化に対する不安を低減させることができます。

また、場合によっては、組織が直面している環境や事業の変化について、あえて従業員を交えた対話を行うことで、現場目線でのアイデアが生まれることもあります。このように、平時にコミュニケーションの基盤をつくっておくと、クライシスや変化の時に組織として対応しやすくなります。

メリット4:ビジョンや経営理念の浸透

自社の経営理念やビジョン・ミッション・バリュー(VMV)を策定しても、結局はウェブサイトに掲載されているだけという企業も多いのではないでしょうか。企業理念やビジョンの策定は始まりにすぎず、そこからの浸透や行動変容を継続して行うことが重要です。

インターナル・コミュニケーションの要となるのも、実はこの理念やビジョンです。言い換えると、どの施策・メッセージにも経営理念やビジョンが反映されていることが理想です。

経営理念やビジョンの浸透においては、文字通りことばを反映させるだけでなく、施策の雰囲気やコンテンツにその要素を反映させる工夫も必要です。

例えば、経営理念で「やさしさ」を訴求している企業であれば、社内でやさしい行動をした人を賞賛するためのアワードを設定したり、顧客営業・製品開発・カスタマーサービスなど各部門にとって「やさしさのある行動とは」といったテーマでワークショップを行い、部門毎の行動指針として設定するなどもできます。

重要なのは、経営理念やビジョンを「文字で終わらせず」に、「行動として体現する」ためのしかけづくりをしていくことです。

メリット5:企業ブランディング向上・採用活動の強化

インターナル・コミュニケーションの究極の目的は、従業員のエンゲージメント(組織や仕事に対して自発的な貢献意欲を持ち、主体的に取り組んでいる心理状態)を高めることです。そしてエンゲージメントが高い社員というのは、別の言葉に置き換えるなら自社の「ファン」になるこでもあります。

自社のファンになると、自然と企業に関する良いストーリーを周りに伝えるようになります。エンゲージメントの高い社員の周りには、似たような価値観や特性をもつ友人や知人がいる可能性が高く、質の高い人材の採用につながる可能性もあります。

最近では、「リファラル採用」という既存社員からの知人・友人紹介による採用手法が広まり、エン・ジャパンの調査によると、日本では約6割の企業が実施した経験があり、そのうち約3割が「デメリットは特に無い」と回答しています。リファラル採用は、「定着・活躍のしやすさ」「採用コストの低減」「採用成功確率の高さ」等の面でメリットがあるといわれています。

参考:リファラル採用(社員紹介)意識調査 62%の企業がリファラル採用の経験あり。実施理由は、定着・活躍のしやすさ。―人事担当者向け 中途採用支援サイト『エン 人事のミカタ』アンケート―

このように、インターナルコミュニケーションにより自社のファンを醸成し、自然と自社が社員の口コミを通して、採用につながることで、「良い人材が集まる」循環をつくることができます。

今回は、インターナル・コミュニケーションを導入・強化する5つのメリットをご紹介しました。自社でインターナル・コミュニケーションを導入する際には、ぜひ想定されるメリットをファクトとともに伝えることで、社内の理解や協力が得られやすくなるでしょう。